富裕層マーケティングコラム

富裕層の多くは中小企業のビジネスオーナーという視点を持つ

「よく調べたら、研修費や調査費がもらえた」

2020年に向けての景気回復が巷間ささやかれているのとは裏腹に、2016年一年間をとってみても、足元の実質的な景気は大幅に回復したとは言い難い現実を、読者の皆さんも感じているだろうか。実際に我々の個人富裕層顧客には中小企業オーナーが多いこともあり、昨年はよく「今、中小企業はかなりつらいぜ~」というボヤキをよく聞いた。筆者の感覚で言えば、戦後日本を実質的に高成長に導いた「長期金融(借りたお金を長期間で返済するの仕組み)が中小企業にまで広く行き渡るようにならないと日本経済の先行きはとても不安に満ちたものだと言わざるを得ない。

しかしながら一方で、「よく調べてさ、今までかかっていた社員研修費や調査費が助成金でカバーできたんだよね」という、中小企業オーナーからみれば一石二鳥のやり方で、厳しい時代を乗り切ろうとしている方々もいる。実はこの助成金、あるいは補助金という名の「税金の配分」の一部は、多少の条件はあるものの本来は通常どの会社でも活用検討できるものなのだ。その中でも特に富裕層が経営する会社は、助成金や補助金の関係情報に明るい。それはなぜか。ズバリ行政に対する意識が高いことがその理由のひとつだ。要するに個人にせよ、法人にせよ、納税意識が高い、ということを意味する。

昨年は俗に言うパナマ文書を皮切りに、富裕層の節税の方法論が大いにクローズアップされた年でもあったが、一方で配分されるものに対する眼力もそれなりのものなのだ。とにかくよく気が付く、あるいは、以前述べた通り彼らの官房長官役(コラム記事「富裕層=忘年会で忙しくない人」 http://rpartners.jp/column/1238/ 参照)が気付いてしまう、という構造だ。

 

200万円の助成金は2000万円の売上げに相当する

もう少し深堀りしてみよう。Aという会社が社員研修や調査にかかる「はずだった」費用の助成金を申請し、年間200万円を節約した(節約、というよりは、この場合はたとえば、助成金により営業損失がマイナス200万円からゼロになった、と大まかに考えることができる)と仮定してみる。仮に平均営業利益率を10%とすると、助成金申請によって、2000万円の売上げに相当する営業利益の損失分を防げる結果となる。

しかもこれは「社会的な枠組み=法律」をよく見て利用しているだけの話だ。そして驚くなかれ、これらの助成金や補助金はほとんどすべてオープン情報なのである。前述の例は、厚生労働省がキャリアアップ助成金と名付けているもので、まさにオープン情報なのである。ここに気付いて淡々と助成金申請し、その資金で社員のスキルアップや、事業上の意思決定ファクターの一部となる調査費用が軽減できる、ということだ。10年たてば、これを知っている人の会社と知っていない人の会社で、それはそれは恐ろしい差が生じるのは、経営者でなくともおわかりいただけるだろう。たった数百万円、されど数百万円で、積もり積もれば決定的な差に結び付くことになるのだ。

 

公開情報に気づく人、気づかない人

では、ビジネスマンはこの傾向をどのように人生に取り入れたらいいだろうか? 論点は「オープン情報への気づき」と「躊躇なく申請検討すること(あるいは上長に申し出ること)」の2点で、これはすなわち「本来誰でもできるはず」のことだ。イスラエルの諜報機関モサドの初代長官イッサーハレルが次のように述べていることもまた示唆的だ。「我々は周辺を敵国に囲まれているので情報収集が何にもまして大切だが、その情報の95%以上はオープン情報だ。オープン情報をどのような視点で見るかということが諜報機関の役割なのだ」。

つまり、世界有数の諜報機関ですら、「ここだけの話」のような話ではなく、ほとんど誰でも知っているはずの公開情報を分析することで「オープン情報」を「インテリジェンス」にまで昇華させている、ということになる。これは、「ビジネスインテリジェンス向上」を目指すビジネスマンと言っていることはほぼ同義なのだ。

それでも時間がないという向きには、社会保険労務士など社員研修の助成金に明るい専門家に依頼するとよい。これを活用して、あるいは勤務先の会社に活用してもらって、自分のスキルを磨く。調査関連の助成金なども、各省庁にまたがる様々な助成金があるという点では同様で、目利きの良い行政書士などは当然このようなサポートを手掛けているのだ。それを活用し、やはり自分のスキル向上に役立てるきっかけをつかむことはできるはずだ。無論、当社の富裕層ビジネス関連の研修商品などにも応用可能なので参考にしていただきたい。

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